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アドラー心理学の解説書『嫌われる勇気』を読んで

  • 人間関係の悩みを解消したい
  • 人と比べて劣等感ばかり感じてしまう
  • ストレスフリーな生活を送りたい

こんな悩みを持ったことはありませんか?

私自身、人間関係で悩み、日々の生活を送ることに大きなストレスを感じていた時期もあります。そんなとき、知人の紹介がきっかけで読んだ本が、とても大きなヒントを与えてくれました。

\その本がこちら/

『嫌われる勇気〜自己啓発の源流「アドラー」の教え〜』は、アドラー心理学を解説した書籍。2013年に出版され、累計発行部数は200万部突破のベストセラーとなっています。

この本の中に出てくる【アドラー心理学】とは、世界的な心理学者アルフレッド・アドラーが、20世紀の初頭「個人心理学」または「アドラー心理学」と呼ばれる心理学を創唱したものです。

今回は、この本を5つの章に分けて、『嫌われる勇気』を読んだ感想を私なりの解釈も含めながらまとめてみました。まだ読んだことのない人にとってはネタバレになりますのでご注意ください。

この記事を読んで分かること
  • アドラー心理学について知ることができる
  • 人間関係の悩みについてその解決の糸口を知ることができる
注意
私個人の解釈も含まれているため、読んでくださっている方の中には少し偏った考え方のように映ることもあるかもしれません。アドラー心理学についてより深く知りたいと思った方は、実際に本を読んでみてくださいね。

\あわせて読みたい/ 「嫌われる勇気」アドラー心理学から学ぶ子育て術

この記事を書いた人

3人の子育て奮闘中。転勤族8年目、全国を転々としながら子育てに奮闘する30代ママのまるこです。大学で教育心理学を学んだのをきっかけに、心理学の面白さや奥深さを感じるようになる。『暮らすブログ』では、転勤族✖︎子育て✖︎暮らしについて、毎日の暮らしを発信中。

著者紹介

岸見一郎(きしみ いちろう)

哲学者。1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、そして精神科医院などで多くの「青年」のカウンセリングを行う。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。著書に『アドラー心理学入門』『アドラー 人生を生き抜く心理学』など多数。

古賀史健(こが ふみたけ)

フリーランスライター。1973年生まれ。出版社勤務を経て1998年に独立。書籍のライティング(聞き書きスタイルの執筆)を専門とし、ビジネス書やノンフィクションで数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりに岸見氏の『アドラー心理学入門』に衝撃を受ける。その後、何年にもわたり岸見を訪ね本企画を実現。 著書に『20歳の自分に受けさせたい文章講義』がある。

要約

著書『嫌われる勇気』は、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「哲人と青年」との対話形式で紹介したもので、精神科医だったアドラー自身の考え方の解説書となっています。「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という問いに、具体的な“答え”を提示しています。

アドラー心理学は、他者を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学です。これはまぎれもなく幸福論であり、自分が自分らしく生きていくためのヒントを与えてくれるものです。

まるこ
まるこ

本を読み進める中で、アドラー心理学の考え方にどんどん引き込まれていきました。

第一章:原因論ではなく目的論

一つ目の章では、アドラー心理学では、原因論ではなく、目的論で物事を考えるということが述べられています。

過去の『原因(トラウマ)』ではなく、今の『目的』に焦点を当てるという考え方です。何の目的を持って、今この行動をしているのかを考えた方が、解決の糸口を見つけやすくなるとしており、「原因」を理由に悩むよりも、「目的」を見つめて考えた方が、物事が改善される可能性が高くなります。

考え方を変えるだけで、物事の捉え方も変わってきます。「原因」ではなく「目的」に焦点を当てることで前へ進んでいこうというのが、アドラー心理学の目指すところだと言うのです。

また、アドラー心理学を理解していく中で、自ら導き出す悩みの「答え」とは、誰かに教えてもらうものではなく、自らの手で導き出していくものであり、他者から与えられた答えはなんの価値もないと、続けています。大切なことは、何を与えられたのかではなく、与えられたものをどう使うかというのです。

まるこ
まるこ

自己決定が、人生の幸福感をあげる』という考え方にもつながる考えですね!

第二章:人間の悩みとは?

二つ目の章では、アドラー心理学では、「人間の悩みはすべて対人関係の悩み」とし、人間の持つ劣等感について述べられています。

まるこ
まるこ

確かに、誰かと比較したりするとなんだか心がモヤモヤしたり、自分なんか・・・と塞ぎ込んでしまう気持ちはよくわかります。

人間関係の悩みの原因として、他者比較から生まれる「劣等感」が挙げられますが、これは必ずしも悪いものではないといいます。人間の普遍的な欲求である「劣等感」はそもそも主観的な思い込みであると言うこと。つまり、私たちを苦しめる「劣等感」は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」に過ぎないのです。

そこで大切なことは、誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩けばいいという「健全な劣等感」を持つこと。これは、他者との比較のなかで生まれるものではありません。

今の自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があると記されています。

第三章:課題の分離

三つ目の章では、課題の分離について述べられています。

大前提として、アドラー心理学では、他者からの承認欲求を否定します。「他者の期待を満たすために生きているのではない」と言うことです。

まるこ
まるこ

この章に書かれている、「他者の人生を生きてはいけない」という言葉にハッとしました。

他人から嫌われないように、他人の期待に応えようとするから不自由になるのであって、そうならないために「課題の分離」をするといいます。これは誰の課題なのか?と言う視点から、自分の課題と他の課題とを切り離して考え、お互いの課題には介入しないというのです。

誰の課題かを見極めるには、「その選択によってもたらされる最終的な結末を引き受けるのは誰か」を考え、課題を分離していくといいます。対人関係のトラブルに遭遇したら、まずそれは誰の課題なのかを考えてみましょう。

MEMO
子育てにおいて課題の分離は一見冷たい印象(放任主義)を持ちますが、子どもにたいして放任を推奨するものではなく、見守ることを前提条件として書かれています。
まるこ
まるこ

困ったときにはいつでも援助できる体制を整えておくこと、口出しせずに見守ることが大切なんですね!

第四章:対人関係=運命共同体

四つ目の章では、「課題の分離」から始まる対人関係のゴールは「共同体感覚」であることが述べられています。

「共同体感覚」とは、他者を仲間とみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること。共同体感覚は、「相手に何を与えられるか」を考える(積極的に関わる)ことで、自らの手で獲得していくものだとしています。またそこに至るためには、横の関係が重要であり、その横の関係を築くために「褒めてはいけない」としています。なぜなら、褒めるという行為には『能力のある人が、能力のない人に下す評価』という側面が含まれているからです。

まるこ
まるこ

褒めたらいけない!?子供との横の関係ってどうやって気づくんだろう?

横の関係を築くためには、褒めるのではなく、自分で解決する援助(本の中では「勇気付け」)をすることが大切だといいます。「勇気づけ」とは、今の自分を受け入れ、たとえ結果がどうであったとしても前に踏み出す勇気を持ってもらうことであり、その具体的なアプローチ方法は、「ありがとう」と感謝を伝えること。

人は感謝の言葉を聞くことで、他者に貢献できたことを知ることができ、その時こそ自らの価値を実感できるといいます。このようにして自らの価値を実感できると、自分自身の生きる勇気につながっていくのです。

第五章:生きる意味

五つ目の章では、共同体感覚を得るために、以下の3つのことが必要になるとしています。

  • 自己需要
  • 他者信頼
  • 他者貢献

実際に一つずつ見ていきましょう。

自己需要

自己需要とは、ありのままの自分を受け入れるということ。できない自分を受け入れ、進んで行くこと。変えられるものに関しては、変えていく”勇気”を持つことが大切だとしています。

他者信頼

他者信頼とは、他者を信じること。ここで大切なのは、他者を信じるときに条件をつけないこと。無条件で他者を信じることで、深い信頼関係が築かれるとしています。

他者貢献

他者貢献とは、誰かの役立つことに貢献しようとすること。この場合の貢献とは、目に見えるものではなく、「誰かの役に立っている」という貢献感を自分が持つことができればそれだけでいい、としています。


最後の章では、「嫌われる勇気」における幸福の定義は「貢献感」だと締め括られています。

人生は「今」の連続であり、私たちは「今、ここ」にしか生きることができません。それが充実していれば、それでいいといいます。今をどう生きるか、どう感じどう考え、生きていくかは、自分で決めることができます

まるこ
まるこ

今この瞬間をいかに真剣に、丁寧に過ごしていくかが大切だということですね。

【まとめ】『嫌われる勇気』を読んで

この本を読み進めるうちに、青年側からみていた主張も、だんだんと哲人側から物事を考えている自分自身の変化に気付きました。

『嫌われる勇気』で学んだアドラー心理学の教え
  • 自分を変えることができるのは自分しかいない
  • 原因ではなく目的を考える
  • 健全な劣等感を活かす
  • 課題の分離をする
  • 横の関係を築くためにはめずに感謝する
  • 自由とは他者から嫌われることである

アドラー心理学は、アドラー個人の思想であり、それを生きていく上でどう活かすのかは、個人の自由。私自身この考え方に共感し、実践している身ではありますが、感じ方や考え方は人によって異なります

人との距離感や子育ての悩み、生きていればたくさんの悩みに直面します。そんなとき、このアドラー心理学が解決に向けた小さなヒントを導きだすきっかけになればと思っています。

私はこれまで多くの悩みを抱えながら、人の目を気にしながら生きてきました。しかしこの本との出会いをきっかけに少しずつ自分らしさを感じられるようにもなりました。

過去でも未来でもない、「今、ここ」を自分らしく生きていくために、ありのままの自分を受け入れ、他者を信じ、貢献する気持ちを忘れず、前を向いて生きていく。これさえできれば、もっと自由に、心地よく暮らすことができるのではないでしょうか?

物事を複雑にしているのは自分自身の考え方や感じ方。世界はシンプルであり、人生も同じようにシンプルである、ということです。

気になった方はぜひ手にとって読んでみてくださいね。

まるこ
まるこ

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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